人気かつオススメの小規模事業者持続化補助金です。
かなり活用範囲が広いので是非申請していただき、そして採択されてください!!
そのための申請ポイント、注意点をご紹介します。
目的を確認してください
まずはこの補助金の目的です
小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス 制度の導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。
公募要領から抜粋
本補助金事業は、小規模事業者自らが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組(例 新たな市場への参入に向けた 売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
「小規模事業者自らが作成した経営計画」と明記されています。
申請者(経営者)が計画書を作成するのが一番ですが、かなり慣れている方でないと補助金申請で採択される可能性は低いかもしれません。(ほとんどの申請は専門家?と言われている方々が関与していますので採択は結構難しいのが現状です)
とはいえ、申請前に商工会議所のチェックがありますので、申請者は計画書の内容をきっちりと把握、理解してください。専門家に依頼する場合、きっちりと説明してくれる専門家に依頼してください。
申請する前に商工会議所に行く必要があります
第9回の申請受付締切は2022年9月20日です。
申請するには商工会議所発行の「事業支援計画書」が必要です。
予約して訪問しても、この書類はその日に受け取れませんのでご注意ください。
この後、第10回締切 2022年12月上旬、第11回締切 2023年2月下旬の予定です。
申請枠(タイプ)を理解していますか?
公募要領には複数の申請枠(タイプ)が記載されていますが、ほとんどの申請は以下の3つの申請枠かと思われます。
申請枠ごとに補助上限、補助率、申請条件が異なりますので、きっちりと把握してください。
原則、通常枠以外の申請枠の方が採択への道のりが近いと思います。
申請枠 | 通常枠 | 賃金引上げ枠 | インボイス枠 |
補助率 | 2/3 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 2/3 |
補助上限 | 50万円 | 200万円 | 100万円 |
通常枠以外の方が補助上限などの点で好条件となっています。
通常枠以外から検討してください。
賃金引上げ枠、インボイス枠などは国が推進している政策に関係していますので、まずはコチラから検討すべきです。
採択条件(通過率)もコチラの方が良くなっているはずですので、まずはコチラから。
もうお分かりだと思いますが、申請金額が50万円以下でもコチラで申請してください。
どうしてもコチラの申請条件を満たさない場合に、通常枠で申請しましょう。
補助の対象経費は詳細に確認!
まずは簡単に対象経費を紹介します。
詳細は公募要領で確認してください。
- 機械装置等費
補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費 - 広報費
パンフレット・ポスター・チラシ等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費 - ウェブサイト関連費
販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト等の構築、更新、改修 、運用をするために要する経費 - 展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)
新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費 - 旅費
補助事業計画に基づく販路開拓(展示会等の会場との往復を含む。)等を行うための旅費 - 開発費
新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払われる経費 - 資料購入費
補助事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するために支払われる経費 - 雑役務費
補助事業計画に基づいた販路開拓を行うために必要な 業務・事務を補助するために補助事業期間に臨時的に雇い入れた者のアルバイト代、派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費 - 借料
補助事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費 - 設備処分費
販路開拓の取組を行うための作業スペースを拡大する等の目的で、当該事業者自身が所有する死蔵の設備機器等を廃棄・処分する、または借りていた設備機器等を返却する際に修理・原状回復するのに必要な経費 - 委託・外注費
補助事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委任)・外注するために支払われる経費(自ら実行することが困難な業務に限ります。)
ハッキリ言います。
「対象外」の経費を列挙して申請した場合、まず採択されません!
ひとつ、ふたつ対象外経費なら許してもらえると考えるのは甘いです。
人気の補助金で申請数も数万件ありますので、変な申請はあっさりと落ちます。
「対象外になりそうだけど、潜り込ませよう」「もしかして通るかも」なんて考えないでください。
申請者は皆、自分寄りの考えで経費対象を検討しますが事務局には一切通用しません。
第三者の目で経費対象になるかならないかを判断してください。
少しでも?でしたら対象外です!
補助金支給までの流れを確認してください 支給はかなり後です
- 公募要領を熟読
専門家に依頼する場合でも一度は読み込んでください。 - 申請書類を作成
経営計画書(事業計画書)が重要です!この出来次第で採択が決まります。
専門家のサポートを受ける場合は専門家選びが重要です。 - 最寄りの商工会議所で「事業支援計画書」を受領
必ず予約して訪問してください。また支援計画書は訪問時ではなく後日発行されます。 - 申請書一式を郵送 または 電子申請
電子申請するには「GビズIDプライムアカウント」が必要です。IDを持っていない場合は別途ID申請が必要です。 - 採択結果発表
- 交付決定書が送付されます
- 補助事業実施
- 実績報告書作成・提出
- 補助金入金
●補助金は条件を満たせば必ず支給されるものではありません。審査があります。
●補助事業の費用は申請者が当初全て負担します。
資金調達が必要な場合があります。資金繰りにも注意でしてください。
●補助金支給は実績報告書の提出、審査後です(申請~補助金支給まで数ヶ月要します)
経営計画書・事業計画書のポイント
公募要領に記載されています。
①自社の経営状況分析の妥当性
公募要領より抜粋
○自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みも適切に把握しているか。
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
○経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
○経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
③補助事業計画の有効性
○補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
○地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。(共同申請の場合:補助事業計画が、全ての共同事業者における、それぞれの経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要か。)
○補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。
○補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか。
④積算の透明・適切性
○補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか。
○事業費の計上・ 積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。
いろいろと記載されていますが、アンダーラインが重要部分です!
1.自社の経営状況記載忘れずに!なぜ補助金を申請するかの出発点です。
2.自社の強み…SWOT分析とかを載せてもいいですが、持続化補助金では不要です。
でも、「強み」は必ず計画書に記載してください、自社のアピール部分です。
3.実現可能性を考えていない計画書が多いです。特にネット集客でxx万PVとか1年後には売上50%アップとか。
他の大型補助金に比べ、持続化補助金ではやや緩いですが現実的な数字を記載しましょう。
4.IT活用は入れるようにしてください。経費項目にITが入っていなくても事業計画書には盛り込んでください。
5.必要な経費は十分に検討してください、本当に必要な項目ですか?
確かに補助金が支給されるので多くの項目を入れたいのは分かりますが、当初は全額自己負担で補助事業を進めます。
あとで、資金繰りに困らないように。
また、項目が多いと補助事業後の実績報告書が大変なことになります。
【過去3年間に小規模事業者持続化補助金を受けた方】は過去の事業計画、補助事業に続く事業計画になっている必要があります。過去の内容と同じでは…。
また過去に採択された方はマイナスポイントが付きます。
加点項目はあった方がよいが、なくても大丈夫
加点審査となる項目がいくつかあります。
あまり神経質になる必要は無いと思います。
でも、「電子申請加点」は最低採ってください。電子申請ですので、GビズIDプライムアカウントが必要です。
次に検討すべきは、「赤字賃上げ加点」「経営力向上計画加点」「事業承継加点」「事業環境変化加点」ですが、条件がそれぞれありますのでご確認ください。
補助金・助成金の申請は電子申請に移行してきてますので、「GビズIDプライムアカウント」は是非とも取得してください。
簡単なネット申請後、印鑑証明書を郵送するだけですので是非!
実績報告書は結構大変です
目出度く申請が採択され、補助事業も終了した後に実績報告書作成・提出があります。
慣れている人でも報告書作成に丸一日掛かります。
もし必要な証憑(見積書、注文書など)が揃っていない、経費項目が多い場合はもっと日数を要します。
必ず、交付決定後に配布される(ダウンロードの場合も)手引きを熟読、そして補助事業を進める際には手引きを確認しながら進めてください。
あとから用意できない証憑もありますので本当に注意してください。
「手引き」読込みは最重要ですが、その前に注意すべき事があります。
・申請する経費項目を絞る、本当に必要なものかを慎重に検討
項目数が多い、実施時に購入回数、購入先を複数に分けるなどすると証憑が爆発的に多くなります。
実績報告書が完成しないと補助金支給されません。
最悪、実績報告書提出ができず補助金を諦めることになります。
・できれば実績報告書作成は専門家に任せる
本来は申請者が作成しますが、作成に数日掛かる場合がほとんどです。
また提出しても不備で何回も再提出、追加書類送付することがほとんどです。
それならば多少費用は掛かっても専門家に依頼してください。(受けてくれる専門家も少ないですが)
補助金着金が早くなりますし、報告書作成時間を本業に当てられます。
以上となりますが、
この「小規模事業者持続化補助金」はオススメですので積極的に申請し、御社の事業発展に繋げてください。